応援企業紹介|株式会社Zou
※〈応援企業紹介〉の記事では、就職氷河期世代の方々をはじめ、就職や転職活動に向き合うみなさんを応援する福井県内の企業を紹介していきます。採用に対する企業の考え方や、転職経験のある方々の体験談から、ぜひ明日に向き合うヒントを見つけていただければ幸いです。
今回は、住宅の新築やリフォーム、オーダーメイドのモノづくりなどを通して理想のライフスタイルを提案する株式会社Zouの川田さんと本田さんにお話をお伺いしました。
普段の記事では採用担当者と転職経験者のインタビューを分けて掲載していますが、今回は採用担当者の川田さんご自身も就職氷河期世代の当事者でもあるため、お二人へのインタビューを合わせて掲載していきたいと思います。
■応援企業インタビュー|川田 貴史さん(代表取締役)・本田 和也さん(事業部長)
ー今日はよろしくお願いいたします。川田さんがZouの代表取締役になられたのは最近のことと伺っています。
(川田)
元々は「おそうじ本舗」のフランチャイズを個人でやり初めて、3年前ぐらいにTKGという法人を作ってハウスクリーニング中心でやっていました。
Zouの経営を始めたのは去年(2022年)の4月からですね。
Zou自体は設立して2年くらいの会社なんですけど、前の経営者の方から引き継ぎました。本田さんが入ってきたのもそのあとですね。昨年の5月くらいに入社しました。
ー前任者から会社を引き継いで新体制ということだと思うんですけど、人を雇うって結構勇気のいることだと思うんですよね。人を増やすことでできる事も多くなるけど、リスクもある。そのあたりはどのように判断されたんでしょうか?
(川田)
先に仲間を増やすっていう気持ちの方が強いですね。ハウスクリーニングの方でもはじめはそんなに仕事を取れてたわけじゃないけど、人が入っていくことで仕事の幅が広がって、後から仕事を増やしていけたので。
ー御社の場合、今後誰かを採用したいとなった場合には、どのような点に採用の基準をおくことになりますか?
(本田)
目標というか、同じ価値観が共有できて信頼関係を互いに築けるかどうかというのは優先順位としては高いですね。自分の仕事だけやればいいという一般的な縦割りの会社の感覚も悪いわけじゃないんですけど、うちみたいな小さいところでは、どうしてもお互いの協力が必要なので。
(川田)
従業員が100人いる会社なら違いますけど、数人でやってる会社ってそうじゃない。距離感が近くてもいいっていう人じゃないと難しいんですよね。
(本田)
互いの個性や強みを活かしあいやすい人数でもあるんで、そのためにもビジョンをちゃんと共有できるかどうかは大事だと思います。
ー本田さんもまだ入社されて日が浅いと思いますが、簡単に来歴を教えていただけますか?
(本田)
高校を卒業してからは建築現場の仕事をしてました。ちょうど30歳頃に福井のあるハウスメーカーに営業として転職して、そこでリフォームの新規事業を立ち上げたり、その営業やマネジメントをしたり。
そのあと2年ほど建築からは離れたんですけど、そこからZouに転職したと
いう感じですね。
ーその中にいくつかの転機があったと思うんですけど、そのときはどういうこと考えながら決断をしているんですか?
(本田)
営業に就いた頃のことでいうと、自分のやった仕事が自分にどう返ってくるんだろうっていうことに興味があったんですよね。一般職でいるとどんなに頑張っても査定もないのが現状だったので。
それで営業の仕事をしてみないかって誘われて、初めはあんまりやりたくなかったんですけど、自分にどれだけのことができるんだろうと思ってチャレンジしました。
思った以上に成果も出て、人に求められるっていうのはありがたいことだなと思ったし、それが収入に繋がるっていうのも魅力的だなと。
そのあとは、いろいろ頑張ってみる中で営業よりもマネジメントにやりがいを感じていて、そんなときに次に働く会社から声をかけてもらって、全然畑が違う分野ですけど、事業をつくるという部分で自分の力を試して見たいと思って、転職しましたね。
新しい道を選ぶのは大変ですけど、なぜかそっちを選んじゃう。良くも悪くも、そういう道を選んでいった方が自分らしいなっていうかな。割と納得して生きていける感覚ではあります。
軸はなるべくぶれないようにしつつ、チャレンジはしていきたいと思ってきました。
ーそのあともう一度転職されてZouに入ったわけですが、ご自分のやりたいことがやれそうだなという感覚はありますか?
(本田)
大変なことはありますけど、自分たちの思いを形にするスタートラインには立てているとは思います。
大きい会社にいると、よっぽど出世しないとそのスタートラインにすらなかなか立てない。
なので、大変な思いをしながらでもそういうところに向かっていけるっていうのはすごくありがたいし、やりがいがあります。
就職氷河期ってまさに自分たちの世代だと思うんです。ぼくたちは60代70代の人たちが主体となる会社から出て、今ここにいる。
今の若い子たちもすごい能力があって、自分たちで会社を作ってやってる。
間にいるぼくたちは埋もれちゃいそうな世代なんですけど、でも昭和のい
い部分と今の若い子たちの感覚のちょうどハブになる世代だと思うので、僕たちなりにやれることってあるはず。
この会社で日本のいい部分とか、僕たちが経験してきて良かった部分を伝
えられるような存在になりたいなっていう思いはあったりします。
ー最後に、これから転職活動や就職活動に向かわれるみなさんに、お二人の経験などからお伝えいただけることがあれば、ぜひお願いします。
(川田)
仕事を頑張ろうと思ってる人は、まずは何でもチャレンジすることが大事だと思ってます。
やってみて合う合わないってあるとは思いますが、人間やる気さえあれば、割となんとでもなりますからね。
そのためには、やっぱり第一歩。
何でもいいので、とりあえず新しいことをやってみる。
僕の仕事もそうです。お掃除の仕事も全く経験もなく、むしろ掃除嫌いな人間なんですけど、やってみたら逆に上手くいった。
なので、チャレンジするっていうことがまずは大事かなと思います。
(本田)
いろんな会社や仕事があるなかで、学歴とかももちろん大事なのは前提としてあるのかもしれないですけど、うちの会社みたいに価値観や思いの部分を大事にしてるよっていう会社も結構あると思うんです。
スキルとか技術とか仕事ってその気になれば学べるというか、会社によってそれを育てますよっていうところと、一緒に頑張っていこうっていうところとやり方はそれぞれあるとは思うんですけど。
なので、気持ちさえあればなんとかなる部分もあるんじゃないかなと思いますね。
氷河期世代って本当に年齢的に微妙な世代だと思うんですけど、逆に負けてほしくないと思います。
社会情勢や人口的な要因もあって、やっぱり能力が発揮しにくい世代でもあったと思う。
でも今は多少なりとも前に出るような時期になっていると思うし、そこは頑張っていきましょうよって思いますね。
そして、若い人達にバトンタッチしていきながら、僕たちだからこそで
きることってあるんじゃないかって。
ー川田さん、本田さん、ありがとうございました!
【応援企業情報】株式会社Zou
所在地|〒 910-0004福井県福井市宝永2丁目7-14
TEL|0776-97-9184
WEB|https://www.zoufukui.jp/