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応援企業紹介|有限会社 耕雲商事

※〈応援企業紹介〉の記事では、就職氷河期世代の方々をはじめ、就職や転職活動に向き合うみなさんを応援する福井県内の企業を紹介していきます。採用に対する企業の考え方や、転職経験のある方々の体験談から、ぜひ明日に向き合うヒントを見つけていただければ幸いです。

今回は、福井県美浜町で原子力発電所の工事やメンテナンスを中心にさまざまな事業に取り組まれている有限会社耕雲商事の国川さんと畠中さん、渡邉さんにお話をお伺いしました。


■社長のお話|国川晃さん

ー国川さん、本日はよろしくお願いします。さっそくですが、御社の従業員規模と男女比、年代構成を教えていただけますか?

全体で約60名の従業員がいます。女性が約20%、約80%は男性ですね。
年代構成でいうと。70代が7.5%、60代が26.4%、50代が約22%、40代が約13%、20代30代がともに約15%ずつ。40代までと40代以降で分かれているようなイメージです。

70代以上は全員ビルメンテナンス業務に携わってくれていまして、現場の詰所の掃除だったり、熱中症対策の麦茶を用意したり、お昼ご飯でつかったお椀を洗ってくれたり、縁の下の力持ちをやってくれています。60代になると半分ぐらいは工事系の職人さんですね。

ー採用活動はどのように行なっていますか?

うちの方針としては新卒採用と中途採用をどっちもやっていて、まず新卒については高卒を対象に一般的な流れの通りに行なっています。求人フェアに出展したり、あとは会社見学や短期のインターンシップの受け入れも行なって、4月から働いていただくっていう流れがひとつですね。

中途採用についてはもう随時行なっています。求人はほとんどがハローワークで出していて、近々民間のオンライン求人サービスについても使ってみようかという話はしています。

ーオンラインの求人サービスを使うのは、採用の幅を広げるためですか?

弊社では派遣業も行なっているのですが、いま美浜町では、例えばある工場が関西の派遣会社から人材を取ってきても、1年ほど働いてスキルが上がってきたところで辞められて、なかなか定着しないという状況があったりします。

そこで大手の派遣会社じゃなくてうちみたいなところに派遣の依頼が来たりするんですけど、現状は採用力が足りてないんですよね。いただいているオファーに対して全然追いついてなくて。なので、そこを強化したいなっていう思いがあります。

民間のオンラインサービスは伝えられる情報が多いので、求人自体はハローワークで見つけてもらったとしても、オンラインでより詳しく弊社のことを知ってもらうような、そんな流れもできるといいなと思っています。

ー採用を行うときに大切にしていることはありますか?

求職者の方に対してどうこうというよりも、我々自身が等身大で伝えるべきことを伝えるということですね。悪いこともいいことも全部言う。会社として掲げている理念はある。

けどそこに会社全体を向かわせていくためにはドロドロしたことや悩みもたくさんあるんです。そういうこともちゃんと伝えますし、あとは具体的な手当のことだったり、賞与のことだったり、その根拠となる人事制度のことだったり、その人事制度自体もまだ模索中だっていうこともちゃんと伝えるようにしています。

全部伝えた上で、その方が当事者意識を持って会社の仕事に自分ごととして向き合ってくれたらいいなと思ってますね。

ーこれから就職活動や転職活動に向かわれる皆さんに、国川さんからお伝えしていただけることがあればお願いします。

転職は手段であって、目的じゃないと思うんですね。

なので、もし転職を考えるのであれば、そのもう一歩手前で、どういう人生生きていきたいのか、そのために何が必要なのかという観点を持たれるといいのかなと思います。

もちろん、給料や福利厚生、勤務地、仕事の中身も大事だと思うんですけど、ここだけで見てしまうと、手段が目的より上になっちゃう。

でも、あくまでも仕事は人生の一部じゃないですか。絶対に逆ではない。

だから、まず自分がどういう人生を生きたいかなと考えて、その中で仕事というものの位置づけをもう一回見直した上で、例えば今の職業が本当に合ってないと思うんだったら年齢関係なく転職されたらいいと思いますし、まだ今の職場で自分にできることがあると思われるのであれば、もう一回今の環境でチャレンジされるのもひとつだと思います。

どっちにしても、変化を恐れていたら多分何もわからないので、どんどんチャレンジしてほしいですし、そのときに人生の目的みたいなものを忘れずにいていただくと、大切なことを見失わずにいけるんじゃないのかなと思います。

ー国川さん、ありがとうございました!

■転職経験者へのインタビュー|畠中隆史さん(43歳)、渡邉裕斗さん(26歳)

畠中さん(中央)と渡邉さん(左)

ー畠中さん、渡邉さん、今日はよろしくお願いします。さっそくですが、お二人が今の会社に入社された経緯をお聞きしてもいいですか?

<畠中>
実は自分は20歳のときに前の会社に入って23年も勤務していました。車関係の会社で、責任ある立場を任せてもらったりもしていたんですけど、業界の将来を考えたときにちょっと危機感が募ってきてしまって。

耕雲商事や国川さんのことは以前から知っていたこともありましたし、耕雲商事が地域貢献にも力を入れていきたいという話も聞いていたので、自分のやりたいこととも重なる部分があって、転職しようと決めました。

実際に入社したのはまだ数ヶ月前なので、この会社での仕事自体はまだまだこれからですけどね。

<渡邉>
ぼくは高校を卒業してすぐに前の会社に就職して、そこで自分のやりたいことができるかなと思っていたんですけど、入ってみたら面接のときに説明を受けたところと全然違う部署に入ることになったんです。

それはちょっと約束が違うなと思って、それが転職の大きな理由でしたね。

ー畠中さんはまだ入社されて間もないと思いますが、まったく違う業種の中でゼロからスタートしている今の心境はいかがですか?

<畠中>
そうですね。新しい環境での仕事は不安もありますけど、さまざまな資格取得に関する費用は全部会社でもってくれるのは大きいですね。

安心して勉強に集中できますし、新しいことを覚えていくことにもやりがいを感じられています。

地域貢献のことでいうと、美浜の夏フェスとか地元のイベントにいっぱい協力していけるのがいいですね。

ー渡邉さんは入社6年目ということですが、仕事のやりがいやこれからやっていきたいことはありますか?

<渡邉>
畠中さんと重なる部分もあるんですが、現場で必要な資格があるとすぐ取らせてもらえますし、その資格を持っていらっしゃる方のアドバイスを聞いてどんどん自分にできる仕事が増えていくっていうのが一番嬉しくて、それがやりがいですね。

今後は作業現場でのリーダーをやっていけたらなと思います。いまぼくと同じくらいの年齢でリーダーをやってる人はいないんですけど、なれたらいいなと。

<国川>
なれる素質はあると思ってます。

いま考えている人事制度ができあがってくると、リーダーになる人に求める能力や態度というのが明確になるので、「この人がリーダー」というのが自分にも周りにも示される形になります。

なので、これまでなんとなく任命されてきたリーダーとちがって、ちゃんと勝ち取った形にはなると思いますね。

ーこれから転職活動や就職活動に向かわれるみなさんに、おふたりの経験などからお伝えいただけることがあれば、よろしくお願いします。

<渡邉>
僕は社会での経験値は少ないんですけど、初めてのことに挑戦するっていうのはいいことやなと思ってます。

いま僕の仕事では資格がどんどん取れるので、技術もつきますし、挑戦がこれからのためになると思っています。

うちの会社は挑戦してミスをしてもそれを理不尽に責められるということはなくて、むしろこれからのためにどうしていくかっていう話し合いになるので、そういう会社と巡り合うというか、そういう風土の会社を探してみるというのもいいと思います。

<畠中>
転職っていうのはすごく不安もありますし、やっぱり体力も使います。

この会社への転職が自分にとっては初めての転職だったんですけど、正直疲れました。こんなに疲れるもんなんだなと、実際に体験してから思いましたね。

関わる人みんなにいろいろ説明することもあったり、これからの生活を考えると不安もありましたしね。

自分にとっては嫁の支えが一番大きかったです。
「そこまでちゃんと考えてるんだったら応援する」と言ってくれて。

不安なことも多くあると思いますけど、信頼できる人に相談して、しっかり支えてもらうこともとても大事だと思います。

ー畠中さん、渡邉さん、ありがとうございました!

【応援企業情報】

有限会社耕雲商事
所在地|〒919-1123福井県三方郡美浜町久々子17-7
TEL|0770-32-0517
WEB|https://www.koun1980.com/