見出し画像

応援企業紹介|株式会社 ラコーム

※〈応援企業紹介〉の記事では、就職氷河期世代の方々をはじめ、就職や転職活動に向き合うみなさんを応援する福井県内の企業を紹介していきます。採用に対する企業の考え方や、転職経験のある方々の体験談から、ぜひ明日に向き合うヒントを見つけていただければ幸いです。

今回は、福井県勝山市でアパレル向けの縫製加工を行う株式会社ラコームの織田さんと伊達さんにお話をお伺いしました。

■社長のお話|織田 研吾 さん

ー織田さん、本日はどうぞよろしくお願いします。さっそくですが、現在御社で働かれている従業員さんのおおよその年代構成を教えていただけますか。

3つの工場を合わせて106名ほどの従業員がいて、男女比は約2:8ですね。
年代の構成としては外国からの研修生も含めて30代40代が一番多いです。
20代が1.5割、50代以降が2割程度ですね。

ー採用活動はどのような形で行っていますか?
最近は企業説明会などはあまり行っていなくて、地域の学校のお手伝いとして授業をさせてもらったり、工場見学ツアーなどを通していろんな形でご縁をつくりながら採用につなげています。新卒でも中途でも、工場見学などを通して実際に会社を見てもらって、うちがいいと言ってくれた方がそのまま採用につながることが多いですね。条件だけでなく、互いのフィーリングも大事にしています。とはいえ専門性が異なる人もいるので、その場合はインターンとしての受け入れなどを通して改めてちゃんと会社をみてもらって、その結果やっぱり合わないとなればそれはそれでいいかなと。

今年は滞在型のインターン生を2〜3週間受け入れるということをやってみる予定です。

外からきてくれる人が勝山に住むということのハードルもあるんじゃないかと自分の中では感じているので、「住むのも楽しいし仕事も楽しい」という状態をつくらないといけないと思っています。

ー新しい人材を採用する際に基準にしていること、求めることなどはありますか?

弊社の仕事はクリエイティブな部分が求められる部署もあれば、淡々とルーティンを繰り返すことが求められる部署があって、その両方をみないといけない。

だから選考基準もいろいろあるんですけど、ひとつはやはり主体性を持って話せるかどうかということですね。それから、ゆくゆくは様々な部署を行き来していろんな仕事ができるようになってもらいたいという思いもあるので、そういう意味では色々な仕事に楽しみながら対応できる人材を求めています。

ーそのほか、人材に関することで大切にしていることはありますか?
社員が一人の人間として戦える武器を早くつくるということですね。それは社会人として必要なことはもちろんですし、たとえばうちを離れたときにもちゃんと社会に求められる経験を積んでもらうということ。

いままでは社員全員に同じ社内教育をしていたんですけど、どうしても人によって得意不得意はあるじゃないですか。研修や教育の内容を人それぞれに合わせた、社内教育を目指していきたいです。

その社員さんが最も得意とする部分を社内教育の中で気づいてもらう。一人ひとりの状況に合わせた適切な環境づくりを行っていきます。

ーこれから就職活動や転職活動に向かわれる皆さんに、織田さんからお伝えしていただけることがあればお願いします。

就職や転職に向けていろいろ動いていると、履歴が多くなるというケースも多いと思います。けどぼくはそれ自体が悪いことだとは思っていなくて、その人がその経験から何を得たのかというのは気にするようにしています。自分自身の経験を一度振り返ってみて、そのときそのときで得られた経験を語れるようにしておくことは大事かなと思います。

それから、自分自身の理想をちゃんと描いてみることも大切かなと。そのうえで、その状態に辿り着くまでの道筋を考えてみる。いきなり目標を達成することはなくて、おそらく何段階かステップがあると思います。その都度失敗もすると思うんですけど、いろんな道筋での辿り着き方を持てるといいなと思いますね。理想に向かうための道筋はひとつだけではないはずなので、ひとつの失敗で人生が終わってしまうということもない。そう考えるためにはやっぱり想像力が必要で、想像力を養うためにはインプットが大事です。

仕事をしていく中で色んな試練がやってくると思うんですけど、それを乗り越えるための鍵は実は自分の中だけでなくて、周りの人が持っていることも多い。だから色んな人に会って話してみるということもとても大事なことだと思います。
 
ー織田さん、ありがとうございました!

■転職経験者へのインタビュー|伊達 英子さん

ー伊達さん、今日はよろしくお願いします。まずはじめに、ラコームに入るまでの来歴や、入社の経緯を教えていただけますか?

前職は福井市内にある繊維関係の企業で働いていました。工場での勤務で、ずっと現場にいましたね。ただ、いろんなことが重なってその会社はうまく事業継承できずに廃業することになって、必然的に離職状態になりました。
正直それでも1年間くらいは十分余裕があったんですけど、このまま家でぼーっとしててもなぁということでちょっとずつ就職活動を始めました。

それで、たまたまハローワークさんに紹介していただいたこともあって、ラコームに面接にきたんです。前職も繊維関係の会社だったとはいっても、縫製加工とは全く異なる業種だったので「針は持ったことがないです」とは正直に伝えました。そうしたらそれ以外にも仕事はあるよと言ってもらえたので、この会社にしようと決めましたね。

ーでは現在は会社でどんなお仕事をされているんでしょうか?

いまは経理を担当しています。入社した当初は「仕上げ」といって縫いあがった製品を検査する仕事をしていました。ハンガーをつけて、下げ札をつけて、袋をかぶせて、それを出荷する。その際に伝票や納品書を書いたりもしていましたね。それを1年半くらいやらせてもらって、そこから経理をするようになりました。

ー入社して5年ほどとお聞きしていますが、実際に働いてみていかがですか?

前職と同じ繊維業界といっても、例えば納品の仕方ひとつとっても前の会社とは全然違います。製品を納める分、今の会社のほうが基準が細かい。そういうところは大変だなと思います。

会社としては結構コミュニケーションはとれていると思います。社長が現場の方へ出て、社長自身がミシンを使って縫ったりしてる。その辺はこれまでと全然違いますね。社長自身が若いから、どんどん社員の中に入っていきたいというのがあるのかなと思います。社員のみんなもそれを面白がってるところはあると思いますね。「またやってる」って(笑)。
社長が現場を知っているということはいいことだと思います。知ってるからこそ、強く言えるところもある。

すごく働きやすい感じもあります。有給も取りやすくなるように最近変わりました。だからと言ってみんなどんどん有給取るかなと思ったら、そうでもないんですけどね。でも誰かがカバーに入ってくれるっていう体制があるので、休みやすいのは事実なんです。休むことに対する嫌悪感のようなものはなくなりました。

ー転職されるときに、こんな職業に就きたいとか、これまでの経験が活かせる業界がいいとか、そういった条件みたいなものっていうのはご自身の中で設定はされてたんでしょうか?

経験したことのない仕事をしてみたいという思いはありました。
かといって、年齢のこともあるので生活リズムの負担になるような場所まではいけないなと思ってほどほどの距離のところを探していました。

ー思いがけず転職先を探すことになったと思うんですが、そのときの気持ちとしてはどんな感情だったんですか?

そうですね、関連会社の中で異動をすることはあっても就活や転職活動をしたことはなかったので、写真を撮って履歴書を書いて、初めての就活という感じでした。

前の会社が廃業していなかったら定年まで行くつもりでいたので、このあとどんな会社にいけるかなと、わくわくしていましたね。

ー最後に、これから転職活動や就職活動に向かわれるみなさんに、伊達さんの経験などからお伝えいただけることがあれば、よろしくお願いします。

いま会社で教えている子を見ていると、素直な子ほどどんどん吸収してくれるんですよね。最初は何も考えなくてもいいから、まずはひと通り習って、段取りも全部わかるようになったら、そこから自分の考えを入れてくれればいいと思います。すぐに自分のカラーを出すことを求めないで、長い目で会社と付き合っていけるといいのかなって。

それから、「これをやりたい」と期待を持って入社してもハズレなこともあるし、第1希望じゃなかったけど縁があって決まったところが案外よかったっていうこともあります。だから、結局どこにいっても一緒なのかも(笑)。大きな期待から減点していくより、期待ゼロから加点していくような感じで、楽天的に考えてみてもいいかもしれません。

ー伊達さん、ありがとうございました!

【応援企業情報】

株式会社ラコーム
所在地|〒911-0034福井県勝山市滝波町1-218
TEL| 0779-87-1291
WEB|https://lacorme.com/


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!